2018年9月7日金曜日

なぜ耳鼻咽喉科はみみ・はな・のどを見るのか?

耳鼻咽喉科医として診療をしていますと、みみ・はな・のどを一つの診療科にまとめた理由がよくわかります。
みみ・はな・のどというのはそれぞれ独立した器官でありながら、密接につながっているからです。

耳は、鼻の奥と耳管という管でつながり換気されています。耳抜きができる人はそのつながりがよくわかります。耳抜きとは、鼻を指でつまんで、鼻に空気を送りこむと耳に空気が抜ける現象です。鼻が感染し、いわゆる青鼻というのが出るようになると、耳管が腫れて耳が詰まった感じが出るようになったり、感染が耳に広がり中耳炎になったりします。
鼻は直接のどともつながっていますから、感染性の鼻水がのどにおちると、のども感染し痛くなってきます。風邪をひいた後、いつまで経っても咳が治らない場合、副鼻腔炎による鼻水ののどへの落下が原因であったりすることもあります。

これら上気道の不調を総合的に評価し、調子を整えるのが耳鼻咽喉科の得意分野です。
みみもはなものども普通にのぞくだけでは十分な評価が行えませんので、顕微鏡やファイバーなどいろいろな機器を駆使して、的確な診断を行います。
ファイバーを使用すればモニターに画像を映し出すこともできます。みみもはなものども自分の体でありながら、自分では見えない部分となります。そういった部分の不調は、不安になりますよね。それぞれの病変部を観察することで安心できることもあるかと思います。病気の不安を解消する一助になれたらと思います。いつでも受診してくださいね。